【法人胡蝶蘭の教科書】失礼にならない贈答の「現場基準」を公開
※総務・秘書・事務担当者に実務基準で解説(個人ギフトにも応用可能)
胡蝶蘭は法人ギフトとして贈られることも多い植物ですが、管理の基準を知っておけば長く健やかな状態を保てます。この記事では、初めて管理を任された方でも迷わない判断基準を解説します。
この記事の結論(低温型の黄変はこの順番でほぼ止まります)
- 冬に窓際・床置き・玄関付近に置いた後の黄変は、まず低温障害を疑う
- 最初の対応は「場所を室内中央へ移して固定」(一度動かしたら頻繁に移動しない)
- 水やりは増やさない(低温期は乾きにくく、追い水で根腐れが起きやすい)
- 暖房の直風はNG。冷気も直風も避けて「温度を安定」させる
コチョウランのトラブルは、「症状を止める前に、原因(環境)を止める」だけで悪化を防げるケースが多いです。
迷ったらここに戻る:症状別に「原因の切り分け → 最初の対応」を一覧で確認できます。
▶ 胡蝶蘭の病害虫・トラブル完全ガイド(症状別まとめ)
■監修者:ふくふくろう(法人贈答実務/総務15年以上)
- 法人贈答手配:15年以上
- 累計対応:500件以上
- 月3〜5件の手配を継続(BtoB企業で開業・移転・就任祝いを担当)
本記事は、推測や一般論ではなく、現場で運用されている判断基準に基づき作成しています。
胡蝶蘭の葉が黄色くなると、「水が足りないのでは?」と不安になる方は少なくありません。
しかし冬の黄変で見落としがちなのが、“冷え(低温ストレス)で根が動けなくなる”パターンです。
特に注意したいのが、次の状態です。
- 冬に窓際へ置いた(夜間に冷え込む)
- 床置き/台がなく底冷えしやすい
- 玄関・自動ドア付近など外気の通り道に置いた
- 黄変と同時に葉が柔らかい/透けるような変色がある
この場合、良かれと思って水を足すと、低温×過湿で根腐れが誘発され、悪化しやすくなります。
結論:迷ったらまず「冷やさない配置」へ移して固定してください。
胡蝶蘭のトラブル対応はとてもシンプルです。
「症状を止める前に、原因(冷え)を止める」——この順番を守るだけで、冬の悪化の大半は防げます。
この記事では、低温による黄変の見分け方 → 最初にやる対応 → 回復できるケースの判断 → 再発防止まで、家庭でも実践できる基準として整理しました。
迷ったときに戻れる「判断の軸」としてお役立てください。
症状全体から原因を整理したい方へ
葉が黄色い原因は低温以外にもあります。迷った場合は、症状別に切り分けできる総合ガイドから確認してください。
参考文献
『NHK趣味の園芸 コチョウラン』
著者:富山昌克/出版社:NHK出版
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関連ガイド(必要な人だけ先にどうぞ)
贈答の全体手順を先に確認する
▶ 法人胡蝶蘭贈答 完全ガイド
失礼にならない予算だけ知りたい
▶ 胡蝶蘭の相場と予算基準
手配先で迷う(総務の実務基準)
▶ 胡蝶蘭専門店の選び方
低温型の黄変とは?

低温型の黄変とは、冬の冷え込みによって根の吸水が落ち、葉が維持できず黄色くなる状態です。
重要なのは、低温ストレスは葉だけの問題ではなく、根の働きが止まりやすい点です。結果として「水不足に見える」反応(しおれ)が出ることがあります。
しかし実態は、冷えで動けない状態なので、追い水は安全策になりません。
低温型の黄変の見分け方(10秒チェック)

| チェック項目 | 状態 | 判断 |
|---|---|---|
| 季節・直近の環境 | 冬/窓際・玄関・床置きがあった | 低温をまず疑う |
| 黄変の出方 | 急に黄色い範囲が増える/透けるような変色 | 低温障害の典型 |
| 葉の質感 | 柔らかい・水っぽい感じが出ることも | 冷えの影響の可能性 |
| 鉢の状態 | 冷たく感じる/乾きにくい | 低温期の過湿リスク |
最重要サイン:「冬に冷える場所に置いた後の黄変」は典型例です。水やりの回数を増やす前に、まず配置を疑ってください。
このチェックで確信が持てない場合
黄変は「根腐れ」「寿命」「肥料・水やりのズレ」でも起きます。原因を全体から切り分けたい方は、親記事の一覧に戻って確認してください。
なぜ低温で黄変するのか(根が動けなくなる)

冬は気温が下がり、胡蝶蘭の活動が鈍くなります。特に夜間の窓際は室温より大きく下がりやすく、根の吸水・呼吸が落ちることで、葉が維持できず黄変が起きます。
さらに低温期は鉢が乾きにくいので、いつも通り(または不安で増やす)水やりをすると、低温×過湿=根腐れに繋がりやすくなります。
今すぐやるべき最初の対応

① 室内中央へ移動して「位置を固定」する
まずは冷気から外し、室温が安定する場所へ移動します。移動後は頻繁に動かさず、環境を安定させてください。
- 夜間に冷える窓際は避ける
- 床置きなら台に乗せる(底冷えを切る)
- 玄関・廊下・自動ドア付近は外気が入るので避ける
② 暖房の直風・冷気の直風を避ける
温めたいからといって、暖房の風を当てるのは逆効果です。葉が乾き、ストレスで黄変が進むことがあります。「温度は上げる、風は当てない」が基本です。
③ 水やりは増やさない(乾き確認を厳密に)
低温期は鉢が乾きにくいので、追い水は危険側です。水やりは「乾いてから」のみ。迷ったら1日待つ方が安全です。
植え替えはすべき? → 原則まだしない

低温で弱っているときに植え替えをすると、さらに体力を奪うことがあります。まずは冷えを止めて安定させるのが先です。
植え替えを検討するのは、次のような場合です。
- 鉢がいつまでも乾かず、過湿が続く
- 根腐れ(黒い・ブヨブヨ・異臭)が疑われる
- 植え込み材が古く、乾きムラが強い
回復できるケース/回復が難しいケース

| 区分 | サイン | 判断 |
|---|---|---|
| 回復できる可能性が高い | 黄変の進行が止まる/他の葉が保てる/根腐れサインがない | 配置改善で落ち着くことが多い |
| 回復が難しい | 黄変が急拡大/水っぽい腐り・におい/黒い根が増える | 根腐れ併発の可能性。水停止+点検優先 |
絶対にやってはいけないNG対応

- 寒いからと追い水する(根腐れを誘発)
- 暖房の風を当てる(乾燥・ストレス)
- 頻繁に置き場所を変える(環境ストレスの上乗せ)
- 弱った株に肥料・活力剤(吸えない/悪化しやすい)
再発させないための管理基準(冬の配置ルール)

低温型の黄変は、置き場所の「冷える罠」を避けるだけで激減します。法人でも事故が減る運用はシンプルです。
- 冬は「窓際NG/床置きNG/玄関付近NG」をルール化
- 台に乗せて底冷えを切る(床から上げるだけで違う)
- 水やりは乾いてから、迷ったら1日待つ
水やりの判断が不安な方は、こちらの記事へ
法人実務ワンポイント(先方で枯らさない設計)

法人ギフトでは、置き場所が「受付・窓際・床」になりやすく、冬は黄変事故が増えます。納品時にこの一言を添えるだけで防げます。
「冬は窓際と床置きを避け、室内中央の明るい場所へ。水やりは乾いてからで大丈夫です。」
まとめ

胡蝶蘭の葉が黄色いとき、冬ならまずここに戻ってください。
- 直近、窓際・床置き・玄関付近に置いていないか
- 室内中央へ移して位置を固定したか
- 水を増やしていないか(乾いてからのルールへ戻す)
そして最も重要なのは、症状ではなく原因(冷え)を止めることです。冬の黄変は「配置の修正」で止まるケースが少なくありません。
次に読むべき記事

※黄変の原因をまとめて確認したい方へ
このページは「低温型」に特化しています。根腐れ・寿命・肥料なども含めて切り分けたい場合は、まずはこちらの記事へ。
黄変の他の原因も確認する
- ▶ 根腐れによる黄変
- ▶ 水やり過多・不足の見分け
- ▶ 寿命・自然な黄変
ここからは「胡蝶蘭を贈りたい方向け」の記事です。
法人ギフトは“先方で枯らさない設計”までが手配担当の仕事です。この記事の「育て方」の要点を贈り先に共有し、胡蝶蘭を大切に育ててもらうのが理想です。
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