【法人胡蝶蘭の教科書】失礼にならない贈答の「現場基準」を公開
※総務・秘書・事務担当者に実務基準で解説(個人ギフトにも応用可能)
胡蝶蘭は法人ギフトとして贈られることも多い植物ですが、管理の基準を知っておけば長く健やかな状態を保てます。この記事では、初めて管理を任された方でも迷わない判断基準を解説します。
→ 法人贈答の全体像を先に知りたい方は 法人胡蝶蘭贈答 完全ガイドをご覧ください。
この記事の結論(先に答え)
- 夏の胡蝶蘭は「乾燥」より「蒸れ」対策が最優先
- 水やりは回数ではなく、「鉢内が乾いたか」で判断
- 弱ったら「足す」より「減らす」(水・肥料・移動を控える)
■監修者:ふくふくろう(法人贈答実務/総務15年以上)
- 法人贈答手配:15年以上
- 累計対応:500件以上
- 月3〜5件の手配を継続(BtoB企業で開業・移転・就任祝いを担当)
本記事は、推測や一般論ではなく、現場で運用されている判断基準に基づき作成しています。
胡蝶蘭にとって夏は、一年の中でもっともトラブルが起きやすい季節です。
「水をあげているのに元気がない」「突然葉がしおれた」「根腐れしてしまった」――こうした相談の多くは、実は夏特有の管理ミスが原因です。
胡蝶蘭は高温多湿の環境に弱く、蒸れ・根腐れ・水やり過多が重なると、短期間で状態が悪化します。
しかし、夏のポイントを正しく押さえれば、初心者でも問題なく夏越しが可能です。
この記事では、こちらを中心に、失敗しない胡蝶蘭の夏管理を丁寧に解説します。
- 夏の水やり頻度と考え方
- 蒸れを防ぐ置き場所
- エアコン使用時の注意点
- 夏に絶対やってはいけないこと
| 夏の結論 | 最優先 | 次点 | やりがちな誤解 |
|---|---|---|---|
| 夏は「乾燥」より「蒸れ」対策 | 風通し | 水やりを控える | 暑い=毎日水 |
| 水は「回数」より「乾き確認」 | 鉢内の乾き | 根の色・張り | 表面が乾いた=OK |
| 弱ったら「足す」より「減らす」 | 水を止める | 環境固定 | 肥料・霧吹きで元気に |
参考文献
『NHK趣味の園芸 コチョウラン』
著者:富山昌克/出版社:NHK出版
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関連ガイド(必要な人だけ先にどうぞ)
贈答の全体手順を先に確認する
▶ 法人胡蝶蘭贈答 完全ガイド
失礼にならない予算だけ知りたい
▶ 胡蝶蘭の相場と予算基準
手配先で迷う(総務の実務基準)
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夏の胡蝶蘭が弱りやすい理由

胡蝶蘭が夏に弱る最大の原因は、「高温 × 多湿 × 通気不足」 の組み合わせです。
なぜ夏は根腐れしやすいのか
| 夏の悪化要因 | 植物側で起きること | 結果として起きやすいトラブル |
|---|---|---|
| 高温 | 傷みやすい/雑菌が増えやすい | 根腐れ・黒変 |
| 多湿 | 根が呼吸しにくい | 蒸れ・カビ臭 |
| 通気不足 | 乾きムラ・滞留 | 水やり過多でなくても腐る |
- 気温が高い → 水が乾きにくい
- 湿度が高い → 根が蒸れる
- 風通しが悪い → 雑菌が繁殖しやすい
その結果、水を与えすぎていなくても根腐れが起きることがあります。
| よくある状況 | 見た目の勘違い | 実際に起きていること | 正しい対処 |
|---|---|---|---|
| 表面が乾いて見える | 水が足りない | 内部は湿ったまま | 鉢内まで乾いたか確認 |
| 葉がしおれる | 乾燥 | 根が傷んで吸えない(蒸れ・腐敗) | 水を止めて風通し改善 |
| 暑い日が続く | 毎日必要 | 高温多湿で腐敗が進みやすい | 間隔を空ける方向へ |
👉 夏は「乾燥」よりも「湿りすぎ」に注意が必要です。
贈答の胡蝶蘭は、ラッピングや置き場所の影響で“蒸れ”が起きやすいことがあります。届いた直後の扱いも含めて、【コチョウランのギフト完全ガイド】に補足しています。
夏の水やり頻度と正しい考え方

夏の水やりの基本ルール
「乾いてから与える」 が大原則です。
- 表面が乾いても、内部は湿っていることが多い
- 冬より回数が増えるが、感覚で与えない
目安の頻度
- 室温25〜28℃:7〜10日に1回程度
- 30℃を超える環境:さらに間隔を空ける
| 環境 | 頻度の目安 | 判断の軸 | 夏の注意 |
|---|---|---|---|
| 室温25〜28℃ | 7〜10日に1回程度 | 鉢内がしっかり乾いてから | 表面乾燥だけで判断しない |
| 30℃超が続く | さらに間隔を空ける | 根が蒸れていないか優先確認 | 水を増やすほど腐りやすい |
| 湿度が高い/風が弱い | 頻度より「止める勇気」 | 乾きムラ・カビ臭・鉢の重さ | 霧吹き多用は逆効果 |
※株の状態・鉢の素材・置き場所で変わるため、回数より「根の状態」を必ず確認します。
冬との違い
👉 冬の水やりについては
【コチョウランの冬越し完全ガイド】 へ
夏の置き場所|直射日光と蒸れを防ぐ

適した置き場所
- 明るい日陰(レースカーテン越し)
- 直射日光が当たらない場所
- 空気がこもらない場所
NGな置き場所
- 窓際の直射日光
- 風通しのない部屋の隅
- コンクリートの上(熱がこもる)
| 置き場所 | メリット | 注意点 | 一言で |
|---|---|---|---|
| レースカーテン越しの窓辺 | 明るい/直射回避 | 真夏はガラス面の熱に注意 | 「明るい日陰」 |
| 部屋の中央寄り(明るい) | 温度が安定 | 暗いと花付き低下 | 「安定優先」 |
| 風の通る場所 | 蒸れ防止 | 直風は当てない | 「空気を流す」 |
| 直射の窓際 | — | 葉焼け・急激な温度上昇 | NG |
| 部屋の隅・密閉空間 | — | 湿気がこもり根腐れ | NG |
なぜ直射日光がダメなのか
夏の日差しは強く、葉焼けを起こしやすいためです。
葉が白く変色した場合、元に戻りません。
蒸れを防ぐための風通し対策

夏の胡蝶蘭管理で最重要ポイントが「風通し」です。
有効な対策
- サーキュレーターで空気を循環
- 株同士を密着させない
- 鉢底に風が通るよう少し高さを出す
| 対策 | 狙い | やり方のコツ | NG例 |
|---|---|---|---|
| サーキュレーター | 空気の循環 | 壁・天井に当てて回す | 株に直風を当て続ける |
| 株間を空ける | 湿気だまり防止 | 葉が触れない距離に | 鉢を密着させる |
| 鉢底を浮かせる | 底面の通気 | 台・すのこ・鉢スタンド | 受け皿に水を溜める |
👉 風=冷風ではなく「空気の流れ」です。
エアコン使用時の注意点

エアコンは使ってOK
むしろ、室温を下げるために積極的に使用してください。
注意点
- 直接風を当てない
- 風向きを壁・天井に向ける
- 冷えすぎ(20℃以下)に注意
エアコンの冷風が直接当たると、葉が乾燥・変色する原因になります。
夏にやってはいけないNG行動

❌ 毎日水やりする
❌ 葉に霧吹きを頻繁にする
❌ 直射日光に当てる
❌ 肥料を多く与える
| NG行動 | やりがちな理由 | 起きるトラブル | 代わりにやること |
|---|---|---|---|
| 毎日水やり | 暑い=乾くと思う | 蒸れ・根腐れ | 鉢内が乾いてから |
| 霧吹きを頻繁に | 乾燥対策のつもり | 葉の付け根が蒸れて腐りやすい | 湿度より「風」を作る |
| 直射日光に当てる | 日光が必要 | 葉焼け(戻らない) | レース越しの明るさへ |
| 肥料を多く与える | 元気にしたい | 弱った根に負担・悪化 | 夏は控えめ/弱り時は中止 |
特に霧吹きのしすぎは蒸れの原因になりやすく、夏は逆効果です。
法人実務(法人贈答累計500件以上/総務15年以上)の立場で「胡蝶蘭の育て方」の参考にしている動画です。贈答用にクマサキ洋ラン農園様を利用させてもらうことが多いです。
夏越しに成功した胡蝶蘭は秋以降が楽になる

夏を健康な状態で乗り切れれば、このような大きなメリットがあります。
- 秋の回復が早い
- 冬の管理が安定する
- 翌年の花付きが良くなる
よくある質問(FAQ)

- Q夏は毎日水やりしたほうがいい?
- A
いいえ。根腐れの原因になるため、必ず乾燥を確認してから与えます。
- Q葉がしおれてきた場合は?
- A
根腐れや蒸れの可能性があります。水やりを止め、風通しを改善してください。
- Q夏に植え替えはできる?
- A
基本的には避け、どうしても必要な場合のみ慎重に行います。
次に読むべき記事

- 【コチョウランの冬越し完全ガイド】
- 【胡蝶蘭の根腐れ完全対策ガイド】
- 【胡蝶蘭の置き場所・室内管理完全ガイド】
まとめ
胡蝶蘭の夏管理で大切なのは、「水を与えること」より「蒸れさせないこと」です。
- 水やりは控えめに
- 直射日光を避ける
- 風通しを確保する
この3点を守るだけで、夏越しの成功率は大きく上がります。
ここからは「胡蝶蘭を贈りたい方向け」の記事です。
法人ギフトは“先方で枯らさない設計”までが手配担当の仕事です。この記事の「育て方」の要点を贈り先に共有し、胡蝶蘭を大切に育ててもらうのが理想です。
< 胡蝶蘭を贈る際に気を付けること >
< 相場を知れば失敗しない >
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