胡蝶蘭を長く楽しむためには、美しい花姿や元気な葉を保つだけでなく、病気や害虫の予防・早期発見がとても大切です。
「なんだか元気がない」「葉にシミのようなものが…」と感じたら、トラブルのサインかもしれません。
この記事では、胡蝶蘭に起こりやすい病気・害虫とその対策法、見分け方のポイントを初心者にも分かりやすく解説します。
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病気と害虫の違いとは?
- 病気:細菌・カビ(カビ類)・ウイルスなどによって起こる異常
- 害虫:葉や根、茎に被害を与える虫(アブラムシ・カイガラムシなど)
どちらも早期発見と迅速な対応が鍵となります。
胡蝶蘭によくある【病気編】
① 黒斑病(こくはんびょう)
特徴:葉に黒っぽい斑点やシミが現れる
カビの一種(真菌)による病気で、風通しが悪く湿度が高すぎると発生しやすいです。
- 放置すると広がる
- 葉の一部が溶けるように黒くなる
🔧対策:
- 患部の葉を早めにカット
- 清潔なハサミを使い、切り口には殺菌剤(ベンレートなど)を塗布
- 株間の通気性を良くする
② 軟腐病(なんぷびょう)
特徴:葉や根がドロドロに腐るような状態になる
細菌による感染で、非常に進行が早く、株全体が腐ってしまう恐れも。
- 悪臭を伴うことが多い
- 触るとぬめりがあり、変色する
🔧対策:
- すぐに患部を切除
- 周囲の株に感染するので隔離も重要
- 切り口に殺菌剤を塗布し、風通しの良い場所で管理
③ 斑点細菌病
特徴:葉に小さな水泡状の斑点ができる
最初は目立ちにくいですが、やがて黒ずんで穴が開くような状態に。
- 高温多湿の環境で発生しやすい
- 水やり時に葉が濡れているとリスクが高まる
🔧対策:
- 霧吹きはなるべく根元に
- 葉に水がかかる場合は、朝のうちに乾かす時間を確保
胡蝶蘭によくある【害虫編】
① カイガラムシ
特徴:白っぽい粒や殻のようなものが茎・葉に付く
成虫になると動かなくなり、見逃しやすいのが難点。
- 栄養を吸い取って弱らせる
- 排泄物がカビ(すす病)を誘発することも
🔧対策:
- 見つけたら歯ブラシや割り箸でこすり落とす
- アルコールを含ませたティッシュで拭き取るのも効果的
- 大量発生時は薬剤(スミチオンなど)を使用
② アブラムシ
特徴:つぼみや新芽に密集しやすい、小さな虫
風通しが悪く、栄養過多の環境で繁殖しやすいです。
- ウイルス病を媒介する可能性も
- 新芽が変形する場合もあり
🔧対策:
- 少量なら流水で洗い流す
- 増えすぎた場合は専用の殺虫剤を使用
- 高温多湿+過肥に注意
③ ナメクジ・ダンゴムシ
特に夜間や湿気の多い場所で鉢に侵入し、根や花を食害することがあります。
🔧対策:
- 植木鉢の下に潜んでいないか確認
- 銅線やナメクジ駆除剤を使う
病気・害虫を防ぐために意識すべき3つの習慣
① 通気性の確保
- 株間のスペースを確保
- 風通しの良い場所に置く
- 定期的に位置を変えて風を通す
② 適切な水やり
- 過湿を避ける(水苔が完全に乾いてから与える)
- 葉に水をかけないよう注意
- 濡れたままにしない
③ 観察と早期対処
- 毎日の観察が最大の予防策
- 葉や茎、根元をじっくりチェック
- 気づいたら即対応が鉄則
まとめ:元気な胡蝶蘭は日々の観察と清潔な環境から
病害虫や病気は、「起こってから対処」より「起こさない工夫」が大切です。
胡蝶蘭は非常にデリケートな反面、丁寧に育てれば毎年美しく咲いてくれる力強い植物です。
毎日の観察と環境管理で、健やかな胡蝶蘭ライフを続けていきましょう。
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