お祝いごとや誕生日、昇進祝いなどで贈られることが多い胡蝶蘭。9月から11月にかけての秋の季節は、まだ花が咲いている状態で届くことも多いですが、「このあと、どう育てたらいいの?」と悩まれる方も少なくありません。
この記事では、秋の胡蝶蘭の育て方(管理方法)について、やさしく丁寧にご紹介します。
この記事はクマサキ洋ラン農園様のYouTubeを参考にさせていただいております。
< クマサキ洋ラン農園様について >
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🍁 秋の胡蝶蘭管理の基本は「気温・湿度・水分バランス」
秋は、真夏の猛暑が落ち着き、植物にとっても過ごしやすい季節です。とはいえ、朝晩の冷え込みや空気の乾燥が始まるため、胡蝶蘭にとっても「変化に注意が必要な時期」になります。
📦 胡蝶蘭が届いたらまずやること
お祝いなどで届いた胡蝶蘭は、通常、ラッピングされた状態で鉢ごと受け取ることが多いです。
まずやるべきことは次のとおりです:
- ラッピングは早めに外す:中に湿気がこもり、根腐れやカビの原因になります。
- 受け皿を用意する:水やり後に鉢底から出る水を受け止めるために必要です。
- 鉢は安定した明るい室内へ:レースカーテン越しの窓辺など、直射日光の当たらない明るい場所に置きましょう。
💧 秋の水やりは「控えめ」が鉄則
秋になると気温が下がるため、胡蝶蘭の水分の吸収も緩やかになります。
◎ 水やりの基本ルール(秋)
- 頻度:3週間に1回程度
- 方法:鉢ごと水に5〜10分浸けて、しっかり水を吸わせる
- その後:鉢底の水を完全に切ってから、鉢皿に戻す
🌿 表面が乾いていても、根元が湿っている場合は水やり不要です。
🌫 霧吹きは「後ろから」与えるのがポイント
空気が乾燥してくる秋は、胡蝶蘭の葉にも適度な湿度が必要です。その際に活躍するのが「霧吹きスプレー」。
❌ NGな霧吹きの方法
- 花の正面から水をかけると、中心部の花粉に水滴が溜まりやすくなり、カビや細菌が発生しやすくなります。
✅ 正しい霧吹き方法
- 後ろからやさしく吹きかける
- 葉の裏側や茎まわりに湿度を与えるように意識する
これにより、花の寿命を延ばし、健康的な状態を保つことができます。
🧪 肥料は「与えなくてよい」理由
秋に咲いている胡蝶蘭は、すでに株がため込んだ養分で咲いている状態です。そのため、無理に肥料を与える必要はありません。
特に咲いている最中に肥料を与えると:
- 花がしおれる原因になる
- 根に負担がかかる
- 肥料焼けを起こす危険性もある
秋に届いた胡蝶蘭は、基本的に「見守るだけ」の管理で十分です。
📆 花が終わったら次の準備へ
胡蝶蘭は咲いてから約1ヶ月間は満開状態が続き、その後、花が1輪ずつ自然と落ちていきます。
花が2〜3輪だけ残るくらいになったら、二度咲きのための剪定準備が始まります。二度咲きについては別途紹介予定ですが、秋の段階では焦らず、まずは花が終わるのを待ちましょう。
🌼 秋の胡蝶蘭育て方まとめ
項目 | ポイント |
---|---|
ラッピング | 届いたら早めに外す |
置き場所 | 明るく風通しのよい室内。直射日光は避ける |
水やり | 3週間に1回、たっぷり吸わせてしっかり乾かす |
霧吹き | 正面ではなく「後ろから」与える |
肥料 | 秋は不要。自然の栄養で十分に咲く |
花が終わったら | 二度咲きの準備へ(冬前の管理へと移行) |
🍂 秋の胡蝶蘭は「静かに見守る」時期
秋は胡蝶蘭にとって大きく動く季節ではなく、「花を楽しみながら次の季節に備える準備期間」です。人の手は最小限に、けれどやさしく丁寧に管理することで、長く美しい姿を楽しめます。
涼しくなってきた室内で、胡蝶蘭と静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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