華やかで繊細な胡蝶蘭(コチョウラン)は、贈り物としても人気ですが、日本の夏の暑さは胡蝶蘭にとって過酷です。高温多湿が続くこの季節、適切な管理ができていないと、花がしおれたり根が弱ったりする原因になります。
この記事では、6月初旬から9月下旬までの胡蝶蘭の育て方について、次の4つのポイントに絞って分かりやすく解説します。
この記事はクマサキ洋ラン農園様のYouTubeを参考にさせていただいております。
< クマサキ洋ラン農園様について >
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✅ 夏の胡蝶蘭 管理の4ポイント
- 夏の育て方に切り替える時期
- 置き場所の選び方
- 水やりの頻度と方法
- 肥料の有無について
① 夏の育て方に切り替える時期は?
春から夏への切り替えは、6月初旬から中旬が目安です。
- 5月中は寒暖差が大きく、気温10℃以下になる日もあるため、春の管理を継続。
- 最低気温が安定して10℃を上回り、梅雨入りが近づいたら、夏の管理へ移行しましょう。
この切り替えはちょうど衣替えの時期(6月上旬)とも重なります。気温の上昇とともに、胡蝶蘭も「夏モード」に変える必要があります。
② 夏の置き場所は「とにかく涼しい室内」
胡蝶蘭が快適と感じる気温は25℃・湿度60%前後。しかし、日本の夏は日中35〜37℃に達することもあります。こうなると、胡蝶蘭も人と同様に「熱中症」状態になってしまいます。
◎ 避けたい場所
- 外(ベランダや庭):直射日光+高温で根腐れ・葉焼けの危険あり
- 玄関や出窓:空気がこもりやすく、エアコンの風が届かない場合は40℃以上になることも
◎ おすすめの場所
- エアコンが効いた室内(オフィスやリビング)
- 風通しの良い日陰(日本家屋の縁側など)
- 朝日が少し差し込む東側の窓辺(※レースのカーテン越し)
西日が強く当たる窓辺はNG!
夏の西日は強烈で、葉焼けや花のしおれの原因になります。
③ 夏の水やりは「3週間に1回+霧吹き」
夏は高温でも、胡蝶蘭は生育が一時的にストップします。そのため、毎日のような水やりは逆効果。
◎ 基本の水やり
- 3週間に1回、たっぷりと与える
- 方法:鉢ごとバケツの水に5分ほど浸ける「漬け置き式」
- 終わったらしっかり水を切って、風通しの良い場所で乾燥
🌱 ポイント:「たっぷり与えて、しっかり乾かす」が夏の鉄則
◎ 補助的に霧吹きで湿度アップ
- 1日中エアコンが効いた部屋など、空気が乾燥する場合は霧吹きスプレーがおすすめ
- 午前中の涼しい時間帯に、胡蝶蘭から約1m離れた位置から全体にシュッと
- 水蒸気の気化熱で温度が下がり、胡蝶蘭もリラックス
④ 夏は肥料を与えない
胡蝶蘭は夏に成長が鈍くなるため、肥料は必要ありません。
肥料を与えると…
- 暑さで弱った根が傷んでしまう
- 肥料焼け・病気・根腐れのリスクが高まる
🌿 夏は「無理に育てる季節ではなく、静かに休ませる季節」です。
🌼 胡蝶蘭の夏の育て方|まとめ表
項目 | 管理内容 |
---|---|
切り替え時期 | 6月上旬〜中旬(気温10℃以上が安定したら) |
置き場所 | エアコンの効いた室内/風通しの良い日陰/東側の窓辺(西日・直射日光は避ける) |
水やり | 3週間に1回、漬け置きでたっぷり→しっかり乾燥/乾燥が気になる日は霧吹きでサポート |
肥料 | 不要(与えない) |
🌿 胡蝶蘭を「人と同じように扱う」ことが大切
夏は人間にとってもつらい季節。胡蝶蘭も同じです。涼しいところで静かに休ませ、負担をかけずに維持することが、秋・冬の元気な花につながります。
「人が快適と感じる場所=胡蝶蘭も快適」という視点で育てると、花もちが良くなり、株の健康も維持できます。ぜひ、胡蝶蘭の気持ちになって、優しく寄り添ってあげてください。
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